スコーン対決! ハロッズ v.s. Afternoon tea tearoom

ta-nuki2006-03-21

今日、「イギリスなんて、有名な料理がスコーンぐらいしかない」と書きかけて、そもそも私は、そのスコーンすら食べたことが無いことに気がついた。調べたところ、ハロッズのスコーンが美味しいらしい。同じビルにアフターヌーン・ティーティールームがあるので、比較することにします。

ハロッズ
ハロッズスコーンは単品(2個)税込599円,ティーセット*1税込945円だった。相変わらずカフェインを医者から止められているが、冥土の土産にティーセットを選んだ。隣りの席の客は、15分並んで席の空くのを待って、コーヒーだけを飲んで帰っていった。その客は「コーヒーの挽き方が」どうのこうの言っていたので、もしかしたらコーヒーも美味しいのかもしれない。オーダーの際に、メイド姿の女給から「スコーンは2個で、プレーン、レーズン入り、紅茶の葉(アールグレイ)入りの3種類から選べますが」と言われたため、「プレーンと紅茶の葉入りを1つずつ」とオーダーした。先に紅茶が出てきたのだが、テーブルの上にいろんなものが並べられた。まず、ティーカップ(ハロッズのロゴ入り)とその上に茶漉し、そして紅茶の入った鉄製のティーポット。角砂糖とミルク。まぁ、ここまではよくある風景なのですが、次に砂時計。女給さんが「砂時計の砂が落ちきったら飲み頃です」とアドバイスしてくれる。さらに、ティーポットと同じデザインで、ティーポットよりも少しだけ大きなポットが置かれ、女給さんが「もしも紅茶が濃かったら、この注し湯で薄めてください」とアドバイスしてくれる。つまり、2杯目は紅茶が濃くなるので、それを薄める為のお湯が入っている、ということである。そんなサービスは、初めて聞いた。さすが紅茶の国である。そのハロッズNo.14とやらが美味しいのかは、ここでは論じないことにして、スコーンに話を戻します。スコーンは生クリームとイチゴジャム添えで出てきた。生クリームは甘くないが、脂肪分がやや多めで、好みが分かれるかもしれない。イチゴジャムも甘さ控えめである。スコーンは、元々は円柱状だったものが、真中あたりで破裂したようにちぎれた形で、上下2個に別れているのだが、その上下2個がセットで1個と数えられているようだ。スコーンは温かい。スコーンは手で食べるもののようだ。スコーンにイチゴジャムや生クリームや、一度に生クリームとイチゴジャムの両方を塗ったりしてみたのだが、分かったことは、イチゴジャムと生クリームが甘さ控えめなので、スコーン自体のほのかな甘味が逆に引き立つということ。そう、予想に反して、スコーン自体の方が甘かったのです。スコーンは、底と上部に焼き目があって、それがカリッとした歯ざわりで、破裂したような部分はサクッとした歯ごたえで、それでいて内部は柔らかい。かなり奥の深い、上品な食べ物で、これは庶民には理解不能だろうと思いました。プレーンと紅茶葉入りを頼んだわけだが、紅茶葉入りはプレーンよりグレードダウンしている気がしたが、それは、紅茶葉入りの紅茶がアールグレイで、私がその時に飲んでいた、No.14なる紅茶のほうが美味しいからだと思われた。各種4個入り599円でテイクアウト可(ただし、ジャムや生クリームはつかない)。
Afternoon tea
スコーンは税別500円。死ぬのが怖いわけでもないので、ついでにアフターヌーン・ティーを頼んだ。アフターヌーン・ティーは渋かった。テーブルに座ってから店内を見渡していると、シュークリームのようなものが良く売れているようだった。メニューを返してしまったので、それが一体、何なのか判らないまま待っていると、そのシュークリームのようなものが私の席にも運ばれてきて、ウエイトレスが「スコーンです」という。そのスコーンには生クリームとブルーベリージャムが添えられている。生クリームはほのかな甘味があり、何より、私がこれまで食べたクリームの中で一番、空気を多く含んだホイップだった。ブルーベリージャムは香りが飛んでしまっており、甘かった。スコーンは熱々だった。生クリームを塗ると、生クリームがシュワシュワと音を立てて、空気を含んだ状態から普通の液体に戻った。私は少し悲しくなりながら、スコーンが冷めるのを待った。スコーンは、とりあえず外側が、見た目通りに固い。で、内部は柔らかである。で、ハロッズのスコーンの底部と上部にあった、カリッとした歯ごたえの部分が無く、外側の固さも、ハロッズのサクッとした固さではなく、ザックリした歯ごたえである。とりあえず、まずは粉の篩いかたから変えないといけないんじゃないかと思いました。

 参考:スコーン By フォートナム&メイソン

アップルパイ By ハロッズ
温かい状態でやって来る。表面のパイ生地がパリっとしていることに感動した。端もサックリしている。リンゴは柔らかくなっていて、甘い。生クリーム添え。570円(税別)。関係ないけれども、メニューに日本語で「アップルパイ (カット)」と書かれた「カット」の下に、英語で"slice"って書かれていて、どうやら"cut"って、アメリカ英語なんだと分かった。
オリエンタル ティープディング By ハロッズ
中国茶のプリン、ドライフルーツ添え」とのこと。プリン自体はクラシックな感じの食感のもので、味はカラメルの味が強くて、中国茶の種類すら分からなかった。すいません。ドライフルーツは杏とイチジクで、もうほとんど洋酒の味に染まって、元の味は無くなりかけていた。600円(税別)
ストロベリーショートケーキ
生クリームの層(2つ)にイチゴスライスが入っている。上には大きなチョコレートとイチゴ1/4カット×2個が載っている。甘くておいしいけれども、ちょっと高いんじゃないか。667円(税別)
ビクトリアスポンジ
上から粉砂糖が降りかけられている。スポンジケーキの間にイチゴジャムと生クリームが挟まっている。イチゴジャムはすスコーンのジャムと同じか。スポンジは硬く、上からフォークで刺すとクリームが、むにゅっとはみ出してくる。ナイフを使えがうまく食べられたけれども。。。ショートケーキより高いのが解せない。700円(税別)
ガトーショコラ フランボワーズ
生クリームと木いちごソース添え。外はパサパサ、中はしっとりしている。中にはキイチゴソースが塗られた木いちごが入っている。667円(税別)
レアチーズケーキ
上面は生クリームが盛られていて、乾燥したオレンジピールの細かいものが降られている。添えられているオレンジソースは酸っぱ塩っぱい。底はクラッカーなのだが、その上にはオレンジピールが山盛りになっている。結構おいしいが、にしても高すぎる気がする。小さいし。857円(税別)
プラリネショコラ
両端に張られているチョコレート細工は格子の間隔が均一ではなく、いかにも手作り風。上面にはチョコクリームとマカダミアナッツ×3個が載っている。その下はヘーゼルナッツの味がするムースで、食感が淡くてよい。667円(税別)
モンブラン
平たい。上には店名入りの板チョコと、その裏にマロングラッセが載っている。マロンソースは甘い。スライスアーモンドとキャラメルソース添え。アーモンドスライスはローストが強め。土台はフィナンシェで、フィナンシェの中にマロングラッセが入っている。フィナンシェの上には木苺クリームが盛られている。冒険しているなぁ、っていう感じ。648円(税別)

*1:ティーハロッズNo.14しか選べない