清水エスパルス vs サンフレッチェ広島

アフシン・ゴトビ監督は、この1戦に賭けている。前節高原直泰とアレックスをベンチスタート、小野伸二も早めに交代させて、この試合に戦力を温存した。
なのに、昨日の練習で小野伸二が怪我をして欠場。
ボスナーとミキッチが話をしているので、どんな接点があるのかと思って調べたら、どちらもディナモ・ザグレブでプレーしていた。
試合開始から、エスパルスの3トップが攻め残るという奇策に出た。サンフレッチェの3バックにバックパスが出ると、なんと! 3対3の局面になるのでバックパス出来ない!ふしぎ!
サンフレッチェは、さすがに最初は混乱したものの、水本裕貴が左サイドをオーバーラップしてクロスを入れ、李忠成AFCアジアカップ決勝を思い出させるようなボレーシュートで合わせるチャンスを作る。つまり、逆に言うと、エスパルスはその分、守備にリスクを負うのだ。
オラ、わくわくしてきたぞ!
高原を3トップの左サイドに置いた意味がやっと分かった。一般的に(Jリーグ的には、そうではではないが)、ファーサイドへのクロスのほうが、デフェンスの背後からクロスに走り込むので、得点率が高いと言われる。最近のエスパルスは右サイドからクロスが入って来るので、右サイドのクロスをファーサイドの高原に合わせようという作戦なのだろう。
ミハイロ・ペトロビッチ監督は前節と同様に高萩に代えて新外国人ムジリを投入。
後半24分、ペナルティエリア内でゴールを背にしてボールを受けた李忠成が、ムジリとワン・ツーを狙ったが、ムジリのリターンパスはエスパルスディフェンダーに引っかかって、再びムジリの前に。ムジリはそのボールをシュート。これが決まって、アウェーでサンフレッチェが先制。ムジリはグルジア(旧ソビエト連邦)出身と聞いたが、ムジリの試合後のインタビューはドイツ語ぽかった。

前節、エスパルスは、何本クロスを入れても得点になりそうも無い、と書いたが、クロスを入れるほうも、中のポジション取りも、だんだん狙いが定まって来たので、そろそろ得点が決まるかもしれない。
これまでの試合を振り返ると、ゴトビ監督は、かなり用意周到で、かつ、少しずつ焦らずに、しかし、確実にエスパルスを変えている。
サンフレッチェも、J2を経て、ここまでのチームになったのだから、エスパルスサポーターも長い目で、このチームの成長を見守って欲しいものだが。