天皇杯全日本サッカー選手権大会 準決勝 横浜Fマリノス v.s. 京都サンガ

京都サンガの守備は、デフェンスラインを高めに設定し、陣形をコンパクトに保って中盤でプレスをかける。
横浜Fマリノスは、サンガのディフェンスラインの裏のスペースにロングパスを入れてくるだろう。サンガ相手だからそうするのではなく、今季のマリノスは常にそういう形でチャンスを作って来た。
サンガは警告の累積で出場停止のチョン・ウヨンの代わりに加藤弘堅がスタメン。加藤弘堅は既に戦力外を告げられている選手である。

試合は序盤からマリノスが攻勢に出たことで、お互いが攻め合う、いわゆるオープンな試合になった。
序盤こそマリノスが相手陣内に押し込んだが、サンガはそれを跳ね返し、20分頃からはお互いのゴール前からゴール前までボールが行ったり来たりする激しい試合に。
前半36分に決定的なドゥトラのヘディングシュートをGK飯倉大樹がセーブ。この時間帯に、たて続けにサンガが決定的なシュートを放ったがゴールポストクロスバーに嫌われた。
前半41分、中村俊輔のスルーパスにフリーで抜け出した渡辺千真が落ち着いてGKをかわしてゴールを決め、押されていたマリノスが先制。
1 -0 でマリノスがリードして前半を折り返した。
後半の開始直後はマリノスの守備の出足が良かった。
にもかかわらず、後半4分、サンガが中盤でボールを奪って素早いカウンター攻撃。最後は工藤浩平ミドルシュートを決めて、サンガが同点に追いついた。
後半20分頃から、また、お互いのゴール前からゴール前までボールが行ったり来たりする激しい試合に。
後半26分、ペナルティエリアより少し外でドゥトラが後ろから倒されて直接フリーキックを獲得。そのドゥトラが直接シュートを狙い、これが決まってサンガが逆転。
後半35分、木村和司監督は大黒将志を投入。後半40分過ぎからは栗原勇蔵が前線に残って攻撃に加わる。
後半ロスタイム4分、中澤佑二がシュート。これはGK水谷雄大に弾かれるが、ボールはゴール前にこぼれ、大黒がゴールに押し込んで、マリノスが土壇場で同点に追いついた。
延長前半13分に大木武監督はドゥトラに代えて久保裕也をを投入。
延長後半はマリノスが押し込む展開だったのだが、延長後半10分、サンガのカウンター攻撃から久保裕也がゴールを決め、サンガが1点リード。
再び、栗原勇蔵が前線に上がったまま攻撃に加わる。
延長後半14分、マリノス陣内深くに蹴り込まれたボールに久保裕也が追いつき、ゴールライン際でディフェンスに囲まれながらゴール前にマイナスに折り返した。このボールに駒井善成が合わせてゴールを決め、サンガのリードは2点差となった。

結局、マリノスは延長ではゴールを挙げられず、J2の京都サンガが元日決勝にコマを進めた。

サンガの勝因は、攻撃での連動がスムーズに行えていた点で、前半のシュート数はマリノス4本に対してサンガは12本だった。

12/30追記

この敗戦を受けて、マリノス木村和司監督が解任とのこと。
サポータとの公約でACL出場権を獲れなければ辞めることになっていたので、この1試合の結果だけで決まったわけではないのですが。