山東魯能 vs セレッソ大阪

なんで、平日の昼間にやるんだろうと思いながら見ていたら、なんと、相手側のゴール裏には観客を入れていなかった。
山東省体育場はサッカー専用スタジアムではなく、陸上競技用と併用のグラウンドで、だからこそ「マラソンゲート」と俗に言われる、外につながるところがあるのだけれども、そこに警備の為か、兵隊が数十人規模で配置されていた。
たぶん、中国当局は夜の開催では治安が維持出来ないと思ったのだろう。
セレッソとしては海外アウェー試合も初めてなので、軍の警備下で行われる試合も、たぶん、未知の世界だと思う。
前半は雰囲気にのまれた中で失点した感じ。
ただ、「憑いている」上本大海の「ハンドの呪い」が、早々に相手チームに乗り移ったのは意外だった。
攻撃では、これまでの試合では見られなかった中後雅喜からのロングボールの配給があったにもかかわらず、右サイドは丸橋祐介が孤立してしまって、乾貴士を交代しなければいけないことは誰の目にも明らかだった。
サブに小松塁が入っていて、小松塁矢野貴章化とか、香川真司化とか言われていたので、見てみたいと思っていたら、レヴィー・クルピ監督は、後半開始から乾に代えて小松塁を入れた。ついでに、憑いている上本大海も下げて藤本康太を入れた。
これで、上本大海に憑いていたものは、寄り代が無くなったので山東魯能の選手に憑き、山東魯能のハンドやレッドカードを呼んだ。
小松塁は後半早々に右サイドを突破してゴール前にドリブル突進するとか、ペナルティエリアでの大きな切り返しで山東魯能の助っ人外人を翻弄するなど、足元のテクニックも確かだった。ただ、その為にマークがきつくなり、途中からはボールに触れなくなっていった。

キム・ジンヒョン選手がPKを止めた後はセレッソに流れが来た?と思ったがピンパォンの判断ミスでチャンスを潰したので、ピンパォンにフィジカル的な疲労が出てると考え、ピンパォンに代えて清武弘嗣を入れるかな?と予想したけれども、クルピ監督はピンパォンと心中したいのか、キム・ボギョンに代えて清武を投入。キム・ボギョン選手は左サイドを突破する場面もあり、悪くはなかったと思うのだが。
清武は決定的なスルーパスを出すなど、機能していたと思う。
結局、山東魯能のGKの神がかり的なセーブで防がれただけで、相手ディフェンスを崩せた場面はあったので、試合後のセレッソの選手のインタビューに「くやしい」という言葉が並ぶのも、仕方が無いことだと思う。
3試合続けて同じスタメンで来たクルピ監督だが、次の試合(と言っても、いつになるやら分からないが)には入れ替えがあるかもしれない。