極上黒豚ロースカツ定食 By 松乃家


注意! 松乃家は既に閉店した模様です。

松乃家は、都営大江戸線新宿西口駅のある交差点の、新宿大ガード側の松屋の2Fにあります。かつて、そこは「和定食の店 松屋」という、松屋の別業態の店があったのですが、先月リニューアルされて、松乃家にクラスチェンジしていたようです。店の外には「黒豚とんかつ&和定食の店」と書かれています。
メニューですが、15:00までのランチタイムメニューと、15:00以降のディナータイムメニューとに分かれており、ランチタイムだと極上黒豚ロースカツ(120g)定食がみそ汁,小鉢2個つきで1,000円なのに対し、ディナータイムだと極上黒豚ロースカツ(150g)定食がスープ,小鉢2個つきで1,350円とか、ランチタイムの焼き魚定食がみそ汁,小鉢2個つきで680円なのが同じくディナータイムの焼き魚定食は豚汁,サラダ,小鉢2個つきで850円となるなど、ランチタイムに行った方が安いんだけども、お得と言い切れるかどうかは微妙な感じです。
話は変わるのですが、東京のとんかつ事情を手短に解説すると、いわゆる御三家を擁する上野だけ非常にレベルが高く、上野の御三家以外のお店も他所の地域で一番美味い店よりは美味いという状況にあります。で、新宿はどうよ、といわれると、かなり店舗展開している新宿さぼてんがあるのですが、新宿さぼてんは上野の5番目ぐらいの店にも負けそうなレベルです。
さて、松乃家はカウンターのみの店で、食券制でした。食券機は松屋のものと同じ機種のようです。今回は、ディナータイムの極上黒豚ロースカツ(150g)定食に豚汁変更(+250円)をしました。なお、松屋では豚汁変更は+150円なので、ちょっと高い気がします。なお、ノーマルなスープはかなり胡椒味の、ねぎしのテールスープみたいな味のスープで、刻みねぎと5mm角ぐらいの豚肉が入っていました。
他に単品でおでん(500円)とかがあり、店の方向性がいまいち分かりません。
2人しか客がいなかったのに、それなりに待たされたのですが、お手拭(使い捨て型)が出てきたので許そう(なんだそりゃ?
その隙にテーブルの上を観察すると、普通のソースの他に「味噌ソース」というものがありました。が、私は基本的に味覚が狂うといけないからとんかつにソースはかけないので、味見もしませんでした。「味噌ソース」に興味が引かれた本場名古屋のかたは、ご自分でお確かめ下さい。小さなすり鉢に入ったゴマと擂粉木を渡されるので、ゴマをすりながら待ちます。
ご飯はそれほど多くないです。豚汁は、松屋だと、豚汁の具(里芋とか人参とか大根)をあらかじめ入れたタッパにみそ汁の汁だけ加えてレンジで温めるというめんどくさい手順を踏むのですが、松乃家だと、豚汁が出来上がった状態で温められているので、そんな手順を踏む必要が無いようです。でも、味も量も松屋のぶた汁と松乃家のぶた汁ではほとんどかわりがなく、100円の差は見出せませんでした。キャベツだけ御代り自由なのですが、最初からかなりの量のキャベツが盛られており、おなじくロースカツを食べていたようだった中年男性はキャベツを残していました。
で、カツなのですが、思ったより柔らかく上がっており、衣もちょうどいい具合にカリッとしながらも固いわけではなく、油のしつこさもなく、欠点といえる欠点はないですが、これだ!という長所もないです。
結局、新宿さぼてんのジューシーロースかつ御膳(1,575円)のほうが、カツ自体もうまく*1、みそ汁もご飯も御代り自由だから、この価格差では松乃家に勝機はないのではないかと思いました。

*1:衣の香りが良いのだ