浦和レッズ vs ヴィッセル神戸

ヴィッセル甲府に4 - 2で大勝した前節と同じ布陣。同じ布陣で、4 -1でセレッソに大勝しているが、その次の節に、同じ布陣でマリノスに0 - 1で負けている。上位に負けただけでスタメンをコロコロ変えるのはいかがなものか?と思うのは、俺だけか。
開幕戦の神戸戦で退場になった鈴木啓太をスタメンにしたゼリコ・ペトロビッチは、敢えて鈴木啓太をスタメンに送り出したのか?うっかり送り出したのか? 鈴木啓太は試合開始早々から、パスを受けたくないので相手陣内にポジションを取るという、斜め上な行動に出た。
試合序盤、どちらもデフェンスラインを高く保ってパスコースを消し、ロングボールを蹴り合うしかない状態になって、このまま膠着するかと思われた前半14分、ポポが右サイドから入れたクロスはニアサイドにも届かない精度のないものだったのだが、松岡亮輔ゴールライン際で追いついてゴール前にマイナスに折り返し、レッズのゴール前で混戦に。最後は吉田孝行の前にボールがこぼれて、これを吉田がボレーで豪快に蹴り込み、神戸が先制。吉田は、先日亡くなった松田直樹に対する喪章を掲げた。松田直樹吉田孝行は、全く同じ誕生日で、かねてからの親友だったそうな。不思議なもので、ボールは、そういう思いの強い人間の前にこぼれてくるものである。浦和レッズにしてみれば、日程くんを恨むしかない。
前半17分、平川忠亮からのバックパスをGK加藤順大が平川にリターンするも、平川が予測しておらずトラップミス。そのミスをポポが見逃さずにボールを奪い、ゴール前の吉田にパス。吉田が落ち着いてループシュートを決め、2点差に。ヴィッセルの前線からのプレスに対して、レッズのデフェンス陣はビビっている。
これで神戸のペースになるかと思われたのだが、神戸はパスをつなげられず、徐々にペースを失い、逆に神戸のパスミスからレッズのほうがカウンター的な攻撃でチャンスを作り始め、前半35分にはマルシオ・リシャルデスのシュートが神戸ゴールのポストを叩いたが、嫌われた。
ハーフタイムにゼリコ・ペトロビッチ監督は「男らしくないプレーだ」と怒りのコメントとともに鈴木啓太を外してマゾーラ田中達也を投入。この采配が当たり、後半2分に田中達也マゾーラのパス交換から、田中達也ペナルティエリア内のシュートが決まって、1点差に詰め寄り、試合の行方は分からなくなった。
お互いにチャンスがあって、どちらのペースとも言えない時間が続いた後半21分に、レッズのデフェンスラインの裏に飛び出してパスを受けたボッティがGK加藤をかわしてシュートを打つもクロスバーに嫌われた。試合の流れは全く読めない。
吉田孝行に代わって大久保嘉人が入り、チームメイトに「ボールを回せ」と指示。レッズは負けているのだからボールを奪いに行くべきなのだが、中盤でボールを奪えるような選手がいないので、徐々に神戸のボールキープの時間が長くなった。
後半32分、田中達也がドリブルで茂木弘人をかわして右サイドを突破し、中央の柏木陽介にパス。柏木のシュートはGK徳重健太が弾いたが、そのこぼれ球はマゾーラの前に転がり、マゾーラがダイレクトでシュート。これが決まって、レッズが同点に追いついた。
で、アウェイの神戸が引き分けを狙うものと思っていたのだが、意外にも、勝ち越しを狙ってきた。
副審に掲示されたロスタイムは4分で、両チームとも疲れが出て、攻撃でのミスが目立つため、正直、そんなに長いロスタイムをとっても何も起こらないだろうと思っていた。
ロスタイム1分、朴康造からのスルーパス田中英雄ペナルティエリア内で受けようとしたところを、マルシオ・リシャルデスがスライディングでボールを奪った。ように見えたのだが、なぜかこのプレーがPKに。
このPKは大久保が落ち着いて決めたのだが、加藤が大久保が蹴る前にゴールラインより前に動いていたのに、警告はなかった。