ぬれ甘なつと By 花園万頭

母親が近くのデパートで、花園万頭製の「ぬれ甘なつと」を買って帰ってきた。
岸朝子さんの東京五つ星の手みやげ(isbn:4487799066)という本では、花園万頭自身が取り上げられているので、母に花園万頭も買ってくるように言ったところ、母の言うことには、そのデパートでは、ぬれ甘なつとしか売っていなかったらしい。
さらに母は「花園万頭製のぬれ甘なつとは有名だが、饅頭の方は聞いたことがない」と言う。あんたは岸朝子に楯つくつもりか。

そんなわけでぬれ甘なつとをたべてみると、煮崩れしていない小豆に、芯までしっかり甘みがしみ込んでいて濃厚な味で、京都育ちで万事薄味志向の私には、すこし重たい。スプーンで3匙ぐらいで、「もう十分」と思ってしまうほどでした。

花園万頭

数日後、ついに母が花園万頭を別のデパートで買ってきた。
ただし\315/1個と高価なため、一人一個ずつである。しかし高いな。
遠足で先生に「おやつは\300まで」とか言われたら、買えへんやん。いや、「\500円まで」って言われても、花園万頭を1つ買うだけで、手元には\185しか残らないから、多分、別のものを買うだろう。ていうか、子供が遠足に饅頭なんか持っていかんわな。
ちなみに、おかんが花園万頭を買っている間に、老夫婦が花園万頭を買うか買わないかずっと逡巡していたと言う。たしかに年金生活には厳しい価格設定だ。そして、おかんが花園万頭を箱詰めしてもらっている間に「ぬれあまなつと」ばかりが買われていたと言う。
前置きが長くなりましたが、その花園万頭の味はどうであったかというと、皮に大和芋を練り込んであるおかげで、確かに岸朝子女史が言うように舌触りは軽やかであることは認めます。しかし、特筆に至るのはそれだけです。コストパフォーマンス的に、かなり疑問が残りました。